ブラジルの食卓におじゃまします!~現地のお酒事情と食文化編~
生まれた国を遠く離れて日本で暮らす方たちのリアルな食卓を通して、世界各国のお酒と食文化に迫る「家飲みオリンピック」。今回はブラジルの家飲みの様子を拝見! 前編では、現地の一般的なお酒事情や食文化についてお届けします。
ブラジルの家飲みとは?
ヒルさんは東京・五反田にある「キョウダイマーケット」という南米輸入食品を扱うお店で働くかたわら、ブラジル料理教室の講師やバーテンダー、イラストレーターとしてマルチに活躍する日系3世。ヒルさんの恋人で、同じく日系3世のアレサンドラさんも一緒に出迎えてくれました。
ブラジルを代表するお酒といえば「カシャーサ」
このカイピリーニャに使われるお酒が「カシャーサ」というサトウキビを原料にした蒸留酒。アルコール度数は40°くらいあります。
ヒルさんの家にあるカシャーサコレクションの中には、アマゾンの植物「ジャンブー(しびれ草)」を漬け込んだという珍しいものも。ちょっと飲んだだけで、実山椒を噛んだ時のようなしびれが舌に広がります。
太陽の下で、気ままにお酒を飲むのがブラジル流
ビールは冷たく、コーヒーは熱く
「暑い国だから、ビールは日本のものに比べて軽めでさっぱり。水のようにごくごく飲んじゃいます。ビールは凍るくらい、ギンギンに冷えてなくちゃいけないんです」
ビールに限らず、料理でも飲み物でも、冷たいものはとことん冷たく、温かいものは温かいうちに飲食するのがブラジル人の常識。そこは日本人の感覚と似ています。が、聞いて驚いたのは、ブラジルでは(暑い国でありながら)、アイスコーヒーは飲まれない!ということ。コーヒーはあくまで煎れたての熱いうちに飲むもので、コーヒー大国・ブラジルでは「冷めたコーヒー=新鮮ではない」となるんだとか。カルチャーショック…。
様々な国の食文化が融合したブラジル料理
「例えば、『ボリーニョ・デ・バカリャウ』というコロッケ風の定番料理。『バカリャウ』とはポルトガルの国民食である干し鱈のことで、この料理も、もともとはポルトガルの食文化からきているものなんです」
ブラジルは、ポルトガルだけでなく、日系、ドイツ系、イタリア系、アフリカ系など様々な国にルーツをもつ人々が暮らす多民族国家。街を歩けば、ピザっぽいものや揚げ餃子、焼きそば風のものを売るファストフード店があり、いろんな国の食文化が混在しているのが感じられるといいます。
後編では、そんな多様性に満ちたブラジルのリアルな食卓をご紹介。現地ならではの食材を使ったおつまみも作ってもらいましたのでお楽しみに!
※記事の情報は2019年6月30日時点のものです。
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