内臓の負担を減らす飲み方、食べ方〈老けない人は何を飲んでいる? ㉒〉
忘年会シーズン真っ盛り。飲み疲れ、食べ疲れを防ぐ、とっておきの方法とは?
今年も残すところあとわずかとなりました。忘年会シーズン真っ盛りのこの時期、連日の宴席で内臓がお疲れの方も多いのではないでしょうか。その原因は、食べすぎ、飲みすぎによるものであることは言うまでもありません。しかし、ちょっとしたコツで健やかにこの時期を乗り切ることができるんですよ。
胃の働きをコントロールして、酔いを遅くする
そもそも、飲み疲れ、食べ疲れを引き起こす原因は、職場から空腹状態のまま宴席へ行き、そのまま空きっ腹で飲むことにあります。どなたでもご存知のように、空きっ腹で飲むと、早く酔いがまわり脳の麻酔作用も手伝って、食べる量、飲む量が必要以上に増えてしまいがちです。
そこで、私が提案させていただくのは、胃の働きをうまく利用すること。胃は、食べ物を消化しながら少しずつ小腸へ送る働きをします。野菜やご飯などの固形物が入ってくると消化のために胃の出口が締ります。けれどアルコールなどの液体では、閉まらず、そのまま腸へ流れていきます。アルコールは、20%程度は胃から、残りは小腸上部から吸収されます。胃からの吸収に比べて腸からの吸収は速いため、空きっ腹でアルコールがそのまま腸へ流れていくと酔いがまわるのも早くなるのです。胃に固形物を入れてアルコールが腸へ少しずつ流れていくようにすれば、酔いがまわるのが遅くなり、飲みすぎ、食べ過ぎ防止につながります。逆に酔いが早いと自制心がゆるみ、結果的に、飲みすぎ、食べ過ぎになりがちです。
飲む前に食べておくべきは、これ!
そこで、みなさんも今日は宴席があるとわかっていたら、夕方に、あるいは、飲む少し前に、固形物をお腹にいれておきましょう。では、その時に何を選んだらよいでしょうか。たとえば、おにぎりがおすすめです。できれば、白飯よりもピラフ、チャーハン、チキンライスなど油を含む調理ご飯を使ったものや、海苔付きのものがよいでしょう。脂肪が多く含まれているもの、食物繊維が含まれているものは、消化に時間がかかるため、その分酔いのまわりを遅らせてくれます。そのうえ、食べすぎも防いでくれます。胃の働きをコントロールして楽しく健やかに忘年会シーズンを乗り切りましょう。
※記事の情報は2018年12月19日時点のものです。