【アンチ糖質制限】マンガ「大市民」のレシピを再現。とことん炭水化物で飲んでみた【夏の麺祭り】

ロングセラー漫画「大市民」に出てくる「炭水化物をつまみにビール」を実際にやってみたらどうなるのか。編集部はこのたび「大市民」のレシピを再現して、時流に逆らう「アンチ糖質制限」、徹底的な「炭水化物飲み」にチャレンジしてみました。

ライター:まるまる
メインビジュアル:【アンチ糖質制限】マンガ「大市民」のレシピを再現。とことん炭水化物で飲んでみた【夏の麺祭り】

無類のビール好き「大市民」の主人公に学ぶ

大市民
巨匠柳沢きみお氏の自伝的マンガ「大市民」は、1990年に連載が始まりいまなおシリーズが続く超ロングセラー。この作品は、四畳半のアパートでひとり暮らしする主人公・山形鐘一郎の世相切りトークに加え、その「食」の描写が見どころです。偏執的ともいえるビール愛好家の山形先生(ほぼ柳沢先生)がつくるビールのつまみは、うどんやラーメン、スパゲッティに白いご飯など炭水化物のオンパレード。これがまたうまそうで、読んだら最後、いますぐ炭水化物でビールを飲みたくなってきます。

徹底的に炭水化物でビール!20代〜50代がチャレンジ

徹底的に炭水化物でビール!20代〜50代がチャレンジ
飲んで食べるチャレンジャーになってくれたのは、20代、30代、40代、50代の、それぞれ程度の差はあるけど皆さんメタボが気になる男子4人。それに記録係兼チャレンジャーの私、合計5人です。メニューは、数多い大市民レシピのうち、この季節にあう爽やか(?)な麺類をピックアップして作ってみました。炭水化物飲みの第1回「夏の麺祭り」開催です。第2回があるかどうかはわかりませんが、とりあえずカンパイ。いやぁ〜仕事のあとのビールは格別ですね。

夏の夜はこれで決まり。「田舎風ソーメン」

夏の夜はこれで決まり。「田舎風ソーメン」
まずは山形(柳沢)先生のとっておきのレシピ、田舎風ソーメンです。ソーメンはただゆでたものですが、ソーメンのつゆは手作り。といっても、豚のバラ肉とショウガの薄切りを醤油と砂糖で煮るというシンプルなもの。でもこれが実においしくて、こうすれば夏バテしがちな季節でもいくらでもソーメンが食べられるというのはウソではありません。冷たい麺と、熱いつゆのコントラストがさらに食欲をそそります。ビールがホントに合います。写真はおよそ2.5人前の分量です。

具なし冷やし中華でビールがさらに進みます。

具なし冷やし中華でビールがさらに進みます。
「酒のつまみとしての冷やし中華は具無しが最高なんだよ」(「大市民」より)。実際、ビールなしの冷やし中華は考えられないし、具なしを食べてみると、冷やし中華がおいしいのは麺とスープのところなのであって、キュウリやハムや錦糸卵はただの彩り、なくても別にいいしむしろジャマ、という考えには全く同意せざるを得ません。麺をゆでてスープをかけるだけのインスタント冷やし中華は、具がなくても十分に美味で、ビールが止まらないのでした。これは2人前。

王道中の王道、熱いラーメンとビールの組み合わせ

王道中の王道、熱いラーメンとビールの組み合わせ
冷たいものが続いたのでそろそろ熱いのも食べたくなってきます。「夏の盛りの昼に熱いラーメンと冷えたビールの組み合わせはいける」(「大市民」より)という教えに従って、「サッポロ一番塩ラーメン」2袋にネギの細切りを乗せたもの。ラーメンは安定のおいしさだし、ビールとのマリアージュはまさに王道中の王道。「自分もビールのつまみによく食べてます」というチャレンジャーもいました。ですがそろそろ皆さん、さっきから麺をバクバク、ビールもゴクゴク飲んでいるので、おなかがいっぱい気味で、箸の進みが遅くなってきます。

ナポリタンでついにギブアップ。大満足の炭水化物飲み

ナポリタンでついにギブアップ。大満足の炭水化物飲み
白い食べものは太るらしいので、最後は赤いものにします。ナポリタンは、柔らかめにゆでたスパゲッティに安いハムとトマトケチャップを加えてフライパンで炒める、昔ながらのつくりかたです。約2.5人前。50代と40代のチャレンジャーはすでにリタイアしてしまい、若手だけが口数少なく黙々と食べていましたが、ついに途中でギブアップ。合計約9人前は、5人で食べきれませんでした。

「大市民」の登場人物たちは、食べて飲んでそのまま四畳半で爆睡するのがお決まりのパターン。実際、とにかくビールといっしょに炭水化物をたくさん食べると眠くなります。ギブアップした後、皆さんは座っているのが困難なほどの睡魔に襲われていました。

結論。炭水化物飲みはうまい。でもそんなには食べられず、ビールも飲めなくもなってくる。とにかくお腹が一杯になってしまうのです。とはいえ全体的に満足感は高くて、大成功といえる炭水化物飲みでした。積極的にオススメはできませんが、皆さんも自己責任でやってみてください。ちなみに、私はこの日一日で体重が1.5kg増えました。

付録:「大市民」流ビールの注ぎ方

「大市民」の山形(柳沢)先生のこだわり。「ビールのおいしい注ぎ方」をご紹介します。
「大市民」の山形(柳沢)先生のこだわり。「ビールのおいしい注ぎ方」をご紹介します。
ビールは「小瓶」に限る。冷蔵庫で一週間静かに寝かせて冷やす。なぜ小瓶なのか、なぜ一週間なのか、詳細は「大市民」でも明かされていませんが、忠実に真似をしてビールを飲んでみたら、確かにおいしいのです。不思議です。
静かに少しずつビールを注ぐ
グラスの壁を伝わらせながら、静かに少しずつビールを注ぐ。写真ではしていませんがグラスを斜めに傾けて注いだほうがいいと思います。
 
3分の1から2分の1ぐらい注いだところで一旦ストップ
3分の1から2分の1ぐらい注いだところで一旦ストップ。
 
高い位置から勢いよく注いで泡をたてる
高い位置から勢いよく注いで泡をたてる
 
泡でいっぱいになったところでストップ
泡でいっぱいになったところでストップ
 
再び、静かに注ぎ入れてふちまでいっぱいにする
再び、静かに注ぎ入れてふちまでいっぱいにする
 
美しい金色の輝きと、なめらかな泡
どうでしょう、この美しい金色の輝きと、なめらかな泡。それではみなさん、乾杯!

 

※記事の情報は2018年6月28日時点のものです。
 
それではみなさん、乾杯!
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